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Kanako Takayama

詳しいプロフィールはウェブサイトにあります。 1996年から2000年まで、GANZ PRIVAT という日記をつけていましたが、トラブル発生により停止。 この度、職員組合の委員になったので、組合の活動と共に、研究者・教員としての活動も期間限定でお知らせすることにしました。 ブログ初心者です! 本ブログは、京都大学職員組合のウェブサイトとは関係なく、委員長が個人で開設しているものです。 公式サイトはこちらです。 ※ 2013年7月からは「副」委員長になりました。

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2017年3月 8日 (水)

共謀罪法案は国連条約との関係でも疑問

3/6昼の国会前集会で、「共謀罪法案の提出に反対する刑事法研究者の声明」の呼びかけ人としてスピーチさせていただきました。
内容は2点です。

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(1)法案はオリンピックのためのテロ対策と関係ない

前の共謀罪法案は2009年7月まで自民党政権下で国会において継続審議扱いになっていました。
私がオリンピック招致のためドーピング対策の仕事を始めたのは2008年4月。遅くともそのときまでにオリンピックの準備は始まっていました。
もし、五輪招致のために共謀罪立法が必要なら、現に法案が国会に提出されているのですから、そこで議論すればよかったはずです。

(2)対象犯罪の選別のしかたが国連条約の趣旨に反する

今般の案がこれまでの共謀罪法案と異なるのは、対象犯罪の数が約400減っていることです。
予備罪や過失犯など、「共謀」を想定しにくいものが対象犯罪から削られたことは、理解できます。
しかし、次のような犯罪がわざわざ除外されているのはなぜなのでしょうか。

・特別公務員職権濫用罪(刑法194条)
「裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者がその職権を濫用して、人を逮捕し、又は監禁したときは、6月以上10年以下の懲役又は禁錮に処する。」
・特別公務員暴行陵虐罪(刑法195条)
「1項 裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者が、その職務を行うに当たり、被告人、被疑者その他の者に対して暴行又は陵辱若しくは加虐の行為をしたときは、7年以下の懲役又は禁錮に処する。
2項 法令により拘禁された者を看守し又は護送する者がその拘禁された者に対して暴行又は陵辱若しくは加虐の行為をしたときも、前項と同様とする。」

・公職選挙法違反の罪
選挙の候補者や選挙管理委員による買収・利害誘導の罪、これらの人や有権者に対する買収・利害誘導罪など、4年以上の懲役を含む多数の処罰類型あるがすべて対象犯罪から除外
新聞・雑誌の不法利用罪(148条の2)
「1項 何人も、当選を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもつて新聞紙又は雑誌の編集その他経営を担当する者に対し金銭、物品その他の財産上の利益の供与、その供与の申込若しくは約束をし又は饗応接待、その申込若しくは約束をして、これに選挙に関する報道及び評論を掲載させることができない。
2項 新聞紙又は雑誌の編集その他経営を担当する者は、前項の供与、饗応接待を受け若しくは要求し又は前項の申込を承諾して、これに選挙に関する報道及び評論を掲載することができない。」罰則(223条の2第1項)5年以下の懲役又は禁錮

・政治資金規正法違反の罪 すべて対象犯罪から除外

・取締役等の収賄罪(会社法967条) 国際的に見ても各国で処罰が強化されているいわゆる商業賄賂罪
株式会社の役員や従業員「が、その職務に関し、不正の請託を受けて、財産上の利益を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金に処する。」

マフィア対策の条約である国連国際組織犯罪防止条約(TOC条約、パレルモ条約)はまさにこのような犯罪こそターゲットにしているはずです。
たとえば、条約締結のために一般的な共謀罪立法を行ったわずかな国の1つとされるブルガリア刑法の共謀罪(321条6項)は、利得または公的機関に対する違法な影響力の行使を目的とすることが要件になっています。マフィアがターゲットであることが明らかで、テロは除外されているといっても良いでしょう。

マフィアによる司法権力や政治権力の支配、また企業の支配、汚職は国連条約がまさに禁圧を目指しているものです。
これを外してどうするのでしょうか。
国連に対する説明がつきません。
「政治家や企業の汚職は懲役5年だけど対象から外しました」と言えるのでしょうか。

<結論> 今般の法案は、
(1)オリンピックのためのテロ対策とは関係のない動機で作られているものであり、かつ、
(2)政治家や企業の汚職をわざわざ対象から外すことによって、国連条約の趣旨にも真っ向から反する内容のものになっています。

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<補足1>
テロ対策の国際条約・国連決議がパレルモ条約と別体系になっている理由は明白で、
・テロは利得目的ではなく政治的目的によること、また
・テロは自爆テロのように大規模な被害を出すものであっても単独で遂行でき、組織性を本質としないこと
によります。

<補足2>
「『共謀罪』の構成要件を厳しくしてテロ等準備罪』を新設する法案」
という判で押したような表現が報道の中に見られますが、事実に反します。
厳しくなっていないからです。
・「組織的犯罪集団」の範囲は限定されていません。
「テロリズム集団」が書き込まれたようですが、「その他」があるので限定になっていません。また、対象とされる集団は、過去に継続して存在していたことや違法行為を行ったことを要件としていません。認定や指定はもちろん不要です。
組織的犯罪処罰法に関する最高裁判例は、組織的詐欺罪の適用に関し、ある組織がもともとは詐欺罪を実行するための組織でなかったとしても、客観的に詐欺にあたる行為をすることを目的としてなり立っているのであれば該当し、中に詐欺のことを知らないメンバーがいても関係ないとしています(最決平成27年9月15日刑集69巻6号721頁)。
ちなみに、テロ対策のための内容は法案の中に全く含まれていません。
・「準備行為」の範囲も限定されません。
予備や危険物の扱いはすでに処罰されていますから、「準備行為」には、それらにすらあたらない、危険のない行為全般が該当します。これにも例示があるようですが、「その他」があるため限定されていません。
・「計画」の手段も限定されません。
黙示共謀・順次共謀が含まれ、LINEなどの通信はもちろんのこと目配せでも足りるとされることは、従来の共犯処罰実務のとおりです。

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お知らせです。

立憲デモクラシーの会

が共謀罪法案反対声明の公表を予定しています。
起草者は、安保法制に関し与党の参考人として国会に登場した爆弾男の長谷部恭男教授です。

HasebeIWJさんの絵が消えてしまったので、早大


私もこの後いくつかの機会で法案の問題をご紹介して参ります。
3/7の学習会には多くの方にお越しいただき、ありがとうございました。
おかげさまで満席でした。

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3/8 岩波「世界」4月号
「共謀罪法案の提出に反対する刑事法研究者の声明」
「解説と補論――共謀罪立法はなぜ不要か」

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3/12 赤旗日曜版12031702

3/14 東京 日弁連

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3/16 京都伏見 IWJさん入ります!

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3/17 関西市民連合@大阪京橋 NEU!

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3/19 左京ピースコンサート@朱い実保育園
(京大PPM2.5)

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3/19 京都市役所前

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3/30 国会超党派 参議院議員会館170330

4/4 コンシューマーズ京都(旧京都消費者団体連絡協議会)20170404consumerskyoto
4/9 「学者の会」シンポジウム 明大御茶ノ水

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4/15 杉並アクション 区内

4/16 京都円山公園音楽堂

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4/22 日弁連70

5/3 日本科学者会議宮崎

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とりあえず、
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で情報発信して参りますが、他にどうするかは未定です。