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Kanako Takayama

詳しいプロフィールはウェブサイトにあります。 1996年から2000年まで、GANZ PRIVAT という日記をつけていましたが、トラブル発生により停止。 この度、職員組合の委員になったので、組合の活動と共に、研究者・教員としての活動も期間限定でお知らせすることにしました。 ブログ初心者です! 本ブログは、京都大学職員組合のウェブサイトとは関係なく、委員長が個人で開設しているものです。 公式サイトはこちらです。 ※ 2013年7月からは「副」委員長になりました。

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2012年12月

2012年12月31日 (月)

国立大学とは何なのか

本日をもちまして、京都大学職員組合中央執行委員長に就任してから任期の半分を経ました。
日本全国、また海外から、応援してくださっているみなさまに、
心より御礼申し上げます。

京都大学ではこの間、8月の給与削減、1月の退職手当削減と、教職員を苦しめる措置を阻止することができませんでした。
・ 給与削減について国会の動向が定まるまで実施を見送っている大学 や、
・ 退職手当の1/1強行引下げを回避している大学 もあるのにです。

2004年の国立大学の法人化により、日本全国の国立大学は、
・ 国の一部ではなくなったため、国からの予算を取り上げられました。
そして
・ 国家公務員と同様に、給与・退職手当を引き下げられました。

国立大学とは何なのでしょうか。

裕福な家庭に生まれずとも、教育を受け、研究する機会をもつことができるようにする制度ではないのでしょうか。

日本が高等教育のために使っている予算の割合は、国際社会における恥といってよい低水準です。

京都大学法科大学院の年間授業料は、80万円にも及んでいます。
そして、働きながら就学することはできません。

こうした状況が続けば、
優秀な学生・研究者の海外流出が確実に起こります。
たとえば、ドイツでは、大学の学費は原則無料です。
日本の高校を卒業し、1年も準備すれば、ドイツで学ぶことができるのです。

私は、
経済的に余裕がなくても法学の研究者を目指し、
国際的に活躍できるような機会を与えられる

大学院制度の実現を、20年以上前から切望してきました。
昨年度から、この方向に一歩を踏み出すプロジェクトが認められ、実施リーダーとなりました。
今年8月、共に事業を進めていた、最も大切な同僚のひとりがいなくなりました。

もとは法人化のために起こったことでした。

才能のある人材を集め育てる場、
安心して学び働ける場を

私たちは取り戻さなければなりません。

職員組合へのご理解とご賛同を、改めまして切にお願いします。
ひとりでは、たたかうことができません。

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Saintpaulia

2012年12月30日 (日)

滋賀大等さらに3大学で1/1阻止

滋賀大(大津地区)
奈良教大附、および
福島大
の各教職員組合から29日にいただいたお知らせによりますと、
それぞれ27日、26日、26日の団体交渉の結果、

退職手当削減の1/1強行実施が回避された

とのことですsign01

各組合で尽力された方々に、心より敬意を表します。
1/1強行を回避した大学が、かなりの数に上ってきました。

団体交渉は、ほとんどの大学で、新年になってもさらに続きます。
不当な措置に屈してはなりませんsign03
退職手当は、労働者の背信行為や、経営危機などがない限り、減額されてはならないものです。
それなのに、多くの大学で、何の数値的根拠も示されないまま、ひとりあたり数百万円単位での減額が強行されようとしています。
これは、法に反する措置なのです。

京大では、文字どおりの強行が決められてしまいました。
退職金はもともと存在しないもの
などと、
法人側が、京大の外ではおよそ認められないと思われる主張を繰り返すだけであれば、
京大の外で白黒をつけるしかありません。

京大教職員の尊厳はすでに傷つけられています。
このまま屈辱をのんではなりません。
不法が堂々とまかり通ることを許せば、
日本の国力を地に落とすことになるばかりか、
歴史のどこかで生じた事態にまた至ります。

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Wikipediaの写真

2012年12月29日 (土)

名古屋大の交渉状況

26日に名古屋大学で退職手当に関して行われた団体交渉について、28日に全大教のネットワークを通じた報告がありました。
以下はお知らせからの引用です。

結論は、「組合との合意なしに決定しないよう要求し、交渉を継続すると宣言」して終了したとのことですが、

退職手当削減を提案する法人側からは、

★「今年度退職者を2013年4月1日から契約、パート職員で雇用するようにしたい」

また、

★「交渉の中で人事課長から示された、名大教職員の退職金の平均額は2,500万円で、人事院が調査した民間の退職金の平均額2,500万円と何ら変わりはな」いことがわかった

そうです。組合は、京大と同様に

「職員に対するこれほどの不利益変更を行えば、民間企業であれば裁判に負ける、財政状況を理由の待遇切り下げは最後の手段だ」と主張

しています。

京大では、3月末より前にやめると、再雇用不可

「金を出せ。さもなくば失業させる。」
これは恐喝罪と同じ論理ですから、教職員の選択の自由を保障したことにならないのは明らかです。)

とされた上に、どう官民格差があるのかの数字も不明です。
(何度も書きますが、私の給与は、私大の3分の2ぐらいで、1993年に司法修習生となった同程度のキャリアの裁判官――単独審理を行う裁判長クラス――よりもはるかに低いと推測しています。)

組合の成果としては、残念ながら、京大は名大に及んでいません。
しかし、京大職組も、引き続き団体交渉を法人側に要請しておりますので、今後も、他大学の成果に追いつき追い越せるよう努力していきます。

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Wikipediaの写真

2012年12月28日 (金)

辞職は7時間以内に

先ほど、28日9:52に、法学研究科の事務担当者から、
法人理事名で昨日発付された退職手当削減通知についての連絡がありました。

施行日直前での辞職願の受理など、できる限りの配慮はさせていただいた、

とのことなのですが、施行日についての連絡は今初めてもらいました

辞める場合には、あと7時間以内に辞めてください。
明日から年末休業ですから。

実は他の辞め方があるそうなのですが、定年の人以外には知らされていません。

私大と比べて退職手当が低すぎるから私大に転出したいという教員の意思決定の自由は保障されていません。

なお、先のメールは本部からの

教職員グループウェアを利用できない環境にある教職員にご周知ください。

との指示を受けて、法学研究科の担当の方が親切にも、
教職員グループウェアを利用できる私
にまで送ってくださいました(准教授以上リスト宛て)。
本部の指示どおりですと、私のところには全く連絡が来なかったことになります。
グループウェアは、給与削減分支払請求書を作成するために給与明細を確認する月1回(毎月中旬)しか見ませんから。
紙の給与明細を受け取っている人は、全く見る必要がありません。

国際高等教育院に関する連絡は、全学宛てメーリングリストに送られたことがありましたが、
退職手当に関しては、12/13のメールも、本日のメールも、このリストには送られませんでした。

これまでに、職員組合は、この問題に関する3回の団体交渉を実現し、その都度
職員組合ニュースを急いで発行し、教職員の方々への情報提供に最大限尽力して参りました。
法人側から、いったいどれだけの情報提供があったでしょうか
組合がなければ、先刻まで、極めて限られた情報しかなかったと思います。
残念ながらこういった状況がある、ということからも、組合の存在意義は大きいと思います。

退職手当削減は強行実施

京都大学では、27日9:30~10:30に、退職手当削減に関する法人側と職員組合との第3回目の団体交渉が行われました。
午後、役員会が開かれ、1/1からの退職手当削減強行が決定されたもようです。

教員のみなさん、知っていましたでしょうか。

私のところには、12/14の夕方に

「今後、施行日までに今年度の定年退職予定者の皆様などから辞職願の提出があった場合は善処する所存でございますので、その旨申し添えます。
 今後は、職員組合との交渉を重ね、過半数代表者の意見も聞きつつ、教育研究評議会、経営協議会および役員会における審議を経て決定することとなりますが、決定のうえは、改めて教職員の皆様にお知らせいたします。」

というメールが来ましたが、施行日が書かれておらず、その後には連絡が来ていません。
お知らせがなかったら辞職できないです。

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時計台

団体交渉の内容が役員会に反映されているのかいないのかもわかりません。
27日の団体交渉でも、法人側は、

勤続年数に応じた退職金受給への期待権というものはそもそも存在しない
(デフォールトはゼロ円)

との見解を、第2回団体交渉のときと同じく繰り返しました。
これは、確定した労働法実務に反する主張であると組合は理解します。
こういう理不尽なことを何度も言われて、黙ってはおれません。

また、削減の根拠は官民格差だそうです。
ぜひ、国立大と私立大の格差をぜひ是正していただきたいものです。

給与削減の際にも書きましたが、私は総長に恥をかかせたくないです。

団体交渉の詳しいご報告は、京都大学職員組合ニュースに掲載して参ります。

2012年12月27日 (木)

時間雇用教職員会合を開催

26日昼休みに、京大職組では、時間雇用教職員の要求に関する会合をもちました。

中央執行委員会では、

 (1) 期限の定めのない業務に従事する非常勤職員は期間の定めのない労働契約とすること
 (2) 夏季一斉休業については、時間雇用教職員についても創立記念日休業と同じ取扱いの有給休業日とすること

を求める、団体交渉要求案を作成しています。

(1)は、雇止め問題にかかわるものです。
現在、京都大学の研究・教育の現場では、定員職員の数が削減され、もともとは定員職員が担当していた、恒常的で不可欠な業務を、非常勤の教職員が担当しています。
恒常的で不可欠であるのに、次々と担当者の首をすげかえることになっており、新制度の下では、5年を超えて働き続けられなくなっています。
どれだけ有能な人材も、5年たつと、京大から必ず流出することになります。
教員も職員も同じです。
人的・物的資源におけるこれほどの無駄は、放置しておくことができません。

(2)は、従来有給扱いされていたものの無給化です。
・ 8月の月収が1割以上も減ることによる生活への打撃
また、
・ 同じ仕事をしている月給制の教職員は夏季休暇があっても減収とならないのに、時間雇用教職員が差別的に取り扱われることによる職場の志気の悪化
なども懸念されます。

京都大学職員組合では、これまで、6/18の大学創立記念日について、
有給休暇扱いを認めさせるべく運動し、これが成果として実りました。
夏季休暇についても、同様の扱いとなるよう、大学側に対する要求を行います。

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メキシコシティ

2012年12月26日 (水)

富山大・高エネ研等も1/1強行回避

退職手当引下げ問題について、京大職組は27日朝に第3回目の団体交渉を行います。

前にお知らせした金沢大、北大と同様に、富山大高エネルギー加速器研究機構でも、1/1の引下げ強行実施はなくなったようです。
また、神戸大でも、1/1実施が見送られるようです。

現時点で、京都大学では、大学として退職手当引下げ決定がなされておりません

この状態で1/1強行実施というのは、
組合の存在を無にするに等しいと思います。

京大の場合、賃金引下げにおいては、中堅・若手の教職員の下げ幅が、2.5%または1.0%にまで縮小されています。看護師などの医療職は引下げの対象になっていません。
このように引下げ幅を圧縮できるのであれば、なぜ退職手当は全員について大幅引下げとするのか、わかりません。

少なくとも、積算に関する情報が組合には提示されていません。

もともと私大との間の収入格差があるのに、これからさらに数百万円もの減収となれば、人材流出は避けられないと思います。
現に私の専攻分野では、国立大から私立大への50代教員の流出が起き、研究者養成に対する深刻な打撃となっています。京大はまだ持ちこたえているので、その分相対的に浮上した面もありますが、今後はどうなるかわかりません。
京大からの場合、海外流出もほとんどの分野で起こりうると思います。

なお、高エネ研は、すでに賃金引下げについて訴訟を提起ずみです。

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メキシコシティ

2012年12月25日 (火)

はばたけ!女性研究者1

京都大学は、ノーベル賞受賞者に代表されるように、国際的には理科系の研究成果で知られる大学だといえます。

で、
理科系には、女子が少ないです。
これが、大学全体としても、女性研究者の割合が低いことにつながっています。

そこで、男女共同参画推進のため、いくつかの女性研究者支援策を実施しています。

その1つは、2008年度から始まった優秀女性研究者賞「たちばな賞」です。
学生部門と、若手研究者部門とがあり、全学の各分野から出ている審査委員の書面審査と口頭審査を経て、それぞれの受賞者が決まります。

ウェブサイトに過去の選考結果の一部が掲載されておりますが、
どの候補者の方の業績も素晴らしく、1名を選ぶのは本当に大変だと思います。

私が特に関心するのは、みなさんが着実な成果公表を実現しておられるのもさることながら、

研究課題が、人類にとって極めて重要なものばかり

だということですsign03
ご本人の関心もあるのでしょうが、指導教授や同僚の方々の力量がまさに世界レベルだということを示しています。

京大は、やっぱりすごい

です。

21日の会では、物理の先生が、
「30年間で、女性研究者がほとんど増えていないんですよ……」
とおっしゃっていましたが、
何とかぜひ、受験生以下の若い世代の女子の方々や、先生方には、こうした成果を知ってもらい、
文科系だけでなく理科系でも、進学・研究を目指してほしいものです。

実は京大ロースクールでも、女子学生比率が伸び悩んでいます(2割強)。
でも、法学研究者の中では、女性比率が着実に上がっています。
若い女性のみなさ~ん、法学やってみましょ~
(女性は一度にいろんなことを考えられる、というのがホントだとすると、法学に向いている人はもっと多いはず……)

もちろん、男性の研究者志望者も歓迎ですよsign03

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冷えい山

2012年12月24日 (月)

グローバルプロフェッサー

パリ政治学院(シアンス・ポ)で教える知人が、
グローバルプロフェッサー」という言葉を使っているのを聞いたことがあります。

国際学術交流のために、各国を飛び回る大学教員のことです。

これだけですと、肯定的な意味しかないようにも思われるのですが、実は、

外国出張が多すぎて、本国での研究・教育の時間がなくなってしまっている人

という意味も込められていました。
私はこれになりつつあるので、時間配分が悩ましいところです。

困った状態が生じる仕組みは、次のとおりです。
日本を含むアジア諸国からは、国際会議などに参加する人が必ずしも多くありません。
1つ何かに出席して発表などをいたしますと、
次はうちにも来てくれ、という話が舞い込みます。
今月、ドイツの2つの大学から、それぞれ来年開催される予定のシンポジウムへの招へいを受けましたが、1つは私が今年の春に武漢大学に出張した際にお会いした教授から、もう1つは先般のヴェローナ大学での会合でご一緒した先生からのものでした。

招へいがいただけるのは、大変ありがたいことですし、
諸外国の研究者と議論することは有益だと思います。
しかし、ひとりであらゆる所に出て行くことは困難です。

少なくとも、私よりも下の世代の研究者の方々には、できるだけ積極的に外国の催しに参加していただきたいです。
国際会議での発表がどなたにとっても当たり前になれば、少数の人に仕事が集中することはなくなるだろうと思います。
ヨーロッパでは、各国間の物理的距離が近いこともありますが、相互の行き来が簡単に行われていて、若手研究者の人たちも普段から外国で活動する機会を多くもっています。

日本の若い方々にも、気軽に外国での発表ができる時代が訪れるといいなと思います。

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椿山荘

2012年12月23日 (日)

教え子との再会

22日は政府系の研究会のため東京に参りましたが、
その開始前の時間を利用して、以前京都大学に研究生として在籍した元留学生と会う機会がありました。
弁護士となった後、たまたま東京に勤務しているということでしたので、連絡をとって会うことになりました。
私は、直接の指導教授ではありませんでしたが、この方は、私の専門分野に関係のある研究をされていたため、調査や論文の作成にあたっては私の指導することがまれではありませんでした。

現在私は、京大大学院の正規課程では、4人の留学生を指導しています。
正規課程のほかに、研究生の資格で留学する方もあります。
私のところで研究生であった人の中には、実務家として活躍している人が多いのですが、実務とともに、論文執筆や国際学会などの学術活動にも従事する人もいます。
実務と研究を行ったり来たりするパターンもあります。

いずれにしても、若いときに京都ですごした方々が、各国で力を伸ばし、いろいろな場面でその成長ぶりを示してくれるのは、うれしい限りです。

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丸の内北口